アートメイクには大きく分けて二つの施術法があります。
一つは「手彫り」、そしてもう一つは「機械(マシン)彫り」。
アートメイクを行う際に、手彫りかマシン彫りで悩んでいる人も多いかと思いますが、
施術する部位や仕上がりの希望によって施術法も異なるため、どちらが良い悪いということではありません。
最近では、機械(マシン)彫りと手彫りの両方を取り扱っており、希望によって施術法を選ぶことできるクリニックも増えてきています。
それぞれの特徴を踏まえた上で自分に合った施術法を選択することが大切です。
目次
手彫りアートメイクの特徴
手彫りは、その名の通り一針一針を手で彫って彫っていく手法です。
ペン型の器具の先端に、針を取り付け施術を行っていきます。
手彫りの場合、針は都度使い捨てになります。
手彫りアートメイクのメリット
ナチュラルな立体感が表現できる
手彫りの良さは何といっても仕上がりの「ナチュラルさ」に尽きます。
マシン彫りと違って「ストローク(毛並み)」が表現できるため、ナチュラル感が高く、自眉毛に近い仕上がりになるのが特徴。
この一本一本描き足していくデザインはマシン彫りでもある程度は可能ですが、手彫りの方が格段に自然に仕上がります。
普段ナチュラルメイクが多い人や、すっぴんにも馴染む仕上がりが好みの人には手彫りがおすすめです。
手彫りアートメイクの馴染みの良さは、普段メイクをしない男性のアートメイクにも人気で、それほどに違和感がありません。
手彫りアートメイクのデメリット
痛みがやや強め
手彫りアートメイクはマシン彫りに比べて痛みを感じやすいと言われています。
ほとんどのクリニックでは施術の際にクリーム状の麻酔を使用するため、痛みについてはそれほど心配ありませんが、違法サロンなどでは麻酔の取り扱いがないため注意が必要です。
時間がかかる
どうしても一針一針を慎重に入れていくのでマシン彫りに比べて時間がかかってしまいます。
施術者の技術にもよりますが、時間にして30分から40分程度といったところ。
また、麻酔の効き具合により進行が遅れてしまう事もあるため、カウンセリングから含めても長くて2時間近くかかる場合もあります。
機械(マシン)彫りアートメイクの特徴
機械(マシン)彫りは、専用のマシンを使い、一定間隔で規則的に皮膚に着色していく施術法です。
一見皮膚をなぞっているように見える施術ですが、マシンの先端では針が高速に動き色を着色しています。
またマシンはアートメイク専用のマシンを使い、刺青のマシンとは異なるものです。
マシン彫りのメリット
痛みが少ない・早い
マシン彫りは手彫りに比べて痛みが少ないと言われています。
最近のデジタルマシンは強さも調整できるため、痛みに合わせて強さを調整することが出来るものもあります。
また、一定の間隔・スピードで色を入れていけるので、手彫りに比べて施術時間が短めになります。
マシン彫りのデメリット
のっぺりした仕上がりになりやすい
これはデメリットというより好みになるのですが、
マシン彫りは一定間隔で色を入れていくので、仕上がりはどうしても塗りつぶし感が出てしまいます。
ただ、ストロークの表現は難しいものの、パウダーで仕上げたようなふんわり感が好みの人には人気の手法でもあります。
いつでもメイクしている感じが欲しい人、プールや温泉などスッピンになる機会が少ない人(スッピンとの違和感が気にならない人)に向いています。
「眉毛描いてます」感が出るので、男性の場合はマシン彫りだと違和感が出るかもしれません。
アナログマシンとデジタルマシン
マシン彫りと一口にいっても、マシン自体にも様々な種類があります。
メーカーも様々で機械の種類も豊富に出回っていますが、
最近では大きく分けて「アナログマシン」と「デジタルマシン」の比較をされることが多いです。
アナログマシンはその名のイメージ通り、従来の古いタイプのマシンです。
デジタルマシンに比べて間隔にもバラつきが出やすく、針が振れやすいためデジタルマシンに比べて痛みが強いとも言われています。
対して新しいタイプのデジタルマシンは、着色時のムラがないため色が均一に入りやすく、カラーの飛び散りもありません。
また、振動が少なく肌へのダメージも最小限に抑えることが出来ます。必然的にダウンタイムも少なくなるので、気になるクリニックがあれば、どのマシンを使用しているかも併せて確認してみるといいでしょう。
ただ、まだまだアナログマシンを使用しているクリニックも多く、アナログマシンだからと言って仕上がりが悪いということではありません。
デジタルマシンを導入していても施術者が新しいマシンを使い慣れていない場合もありますし、パッと見だけでは一概にどちらが良いとは言えません。
クリニック選びの難しいところでもあるのですが、仕上がりの良さは施術者の腕に依るところもありますので、マシンの種類だけで決めず、クリニックの症例写真や口コミなどをしっかり確認することが大切です。
手彫り・マシン彫りを併用する
それぞれメリットデメリットのある手彫りとマシン彫りですが、仕上がりや希望によってその両方を取り入れて施術しているクリニックもあります。
ストローク(毛並み)を出したい眉毛は手彫り、均一に色を入れたいアイラインはマシン彫りと使い分けているクリニックも多いです。
加えて、同じ眉でも一度目はマシンで大枠を入れ、2回目はその上から手彫りでストロークを出すといったようなパターンも、仕上がりの希望により行う場合もあります。
いずれの施術法も好みにより変わってきますので、施術者にしっかりと仕上がりのイメージを伝えた上で相談しながら決めましょう。
手彫り・機械(マシン)彫りを選ぶ際の注意点
以上に手彫りとマシン彫りの特徴をお伝えしましたが、単純に手彫り・マシン彫りと言っても、施術者の技術力が低くては当然、仕上がりもうまくいきません。
施術者の技術によっては、下手な手彫りより、ベテランのマシン彫りの方がよっぽどナチュラルに見える、なんてことも起こり得ます。
また同じ手彫りでも、ストローク(毛並み)の一本一本が太すぎたりするとかえって不自然になってしまいます。
クリニックによって扱っている針の太さや種類が違うため、クリニック選びの際は、症例写真や口コミなどをしっかり見て、仕上がりのイメージに納得できるところを選びましょう。
マシン彫りに関しても同様で、症例写真などをクリニック内で確認させてもらえるはずですので、納得してから施術をお願いするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
手彫り、マシン彫りそれぞれの特徴をもう一度まとめると
- 手彫り
- ストロークが表現できるので、仕上がりが自眉毛のように自然
- 痛みがやや強い
- 時間がかかる
- マシン彫り
- 仕上がりはパウダーのようなふんわり感(メイク感が強い)
- 痛みが少なめ
- 短時間
クリニック選びの際は手彫りとマシン彫りの特徴を踏まえ、併せてクリニックの技術力もチェックしておくことがおすすめです。
数あるクリニックから”当たり”を見つけるのはなかなか難しいですが、一度入れると数年は消えないアートメイクですので、ぜひ慎重にクリニック選びを行ってほしいと思います。